おすすめビジネス書レビュー

仕事への向き合い方が変わる本を紹介します

マネージメント

マーシャル・B・ローゼンバーグ著(安納献監修、小川敏子翻訳)「NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法」

久しぶりに面白い本を読んだな、という印象だった。サティア・ナデラさんがマイクロソフトのCEOに就任する際に、取締役にこの本を読むよう話した、ということをoff topicで聞いて、この本を知った。 この本は単なるアンガーマネージメントの本とは異なる。よ…

五百田達成著「あの人との距離が意外と縮まるうまい呼び方」

5月も半ばになり、新入社員のことが少しずつ分かってきたり、あるいは新入社員側からしてみれば、職場の人のことが少しずつ分かってきたところだろうか。なんだかレビューの期間が空いてしまったが、また久しぶりに本を紹介する。 今回紹介する本は、五百田…

谷原誠著「いい質問が人を動かす」

面白い本だった。仕事に限らず日常生活でも、誰かに質問する、ということを当たり前にやっているだろう。ただ、質問の仕方をできるだけ洗練しよう、と日頃から心がけている人はそんなに多くないはず。本書の著者は、弁護士として仕事を行う中で、いい質問を…

横山信弘著「絶対達成マインドのつくり方」

ザ・自己啓発本、というようなタイトルの本書であるが、読んでみると意外とためになることがあった。一時期、成功する人に共通する性質として、グリット(やりぬく力)を取り上げた本が流行ったが、それに通ずる本だと思う。自分を変えようと思って一念発起…

三菱UFJリサーチ&コンサルティング著(吉田寿執筆)「リーダーの器は「人間力」で決まる」

ビジネス書やそれに準ずるwebページをみていると、人間力という言葉をたまにみかける。また、実際にそういう言葉を好んで使う人にも稀にお会いする。そうした際に、結局人間力ってなんなの?、という思いをいつも持っていた。そこで、いかにも人間力について…

川原慎也著「今度こそ実践できる!最強のPDCA」

PDCAサイクルは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)の頭文字に由来したもので、業務の改善を行うためのフレームワークとして有名だ。PDCAを解説したビジネス書はとても多いが、それだけ需要も多いということなのだろう。そして、PDCAサ…

フレデリック・W・テイラー著(有賀裕子訳)「科学的管理法」

せっかくビジネス書に興味を持ち始めてきたので、少しかためにみえる本も手にとってみようかと思って、こちらの本を手にとった。読んだ後に色々調べてみるまで知らなかったのだが、こちらの本はその分野の人は古典と呼ぶような非常に有名な本だったらしい。W…

並木裕太著「ミッションからはじめよう!」

面白い本だった。読む前はありきたりなビジネス書かと思っていたけれど、読み進めるとためになるなあと多く感じる本だった。多くのビジネス書でミッションの重要性が挙げられている。ミッションは、会社の立ち位置を示し、方向性を定めるために必要だ。ミッ…

岩田松雄著「「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方」

ザ・ビジネス書という感じの本だった。本書は、スターバックスでCEOをつとめられた岩田さんが、リーダーシップについて語った本だ。リーダーシップというと、何か特別に目立つ人の持つ素質のように思う人もいるかもしれない。しかし、著者はそうではないとい…

菊入みゆき著「会社がイヤになった」

「会社がイヤになった」というタイトルをみて、本書からどのような内容を想像するだろうか。少なくとも、自分は初めにタイトルをみて思い浮かべたことと、実際に本書に書かれていたこととはかなり違った。 本書では、20-60代の架空の社会人を例に、仕事にお…

NPO法人ファザーリング・ジャパン著「新しいパパの働き方」

子育てのために働き方を変えるのは、少なくとも自分の場合は悩んだし決断力も必要とした。いろいろな原因があると思うが、そうであった理由の一つは、自分が以前働いていた場所では、子育てと仕事を両立している同性(男)のロールモデルを見つけられなかっ…

山田咲道著「ダメ上司論」

本書のタイトルを見たとき、手に取ってもらいたいからって、ちょっと凝りすぎたタイトルじゃないかなと思った。ただ実際に中身を読んでみると、タイトルほど攻めた感じはせず、良い意味で普通の話だった。本書では、上司の役割を「部下の給料を上げ、部下の…

グロービス著(佐藤剛執筆)「組織マネジメント教室」

塩沼良順大阿闍梨について調べているとき、Youtubeで塩沼さんの講演動画をみつけた。その講演動画をアップロードしていたのがグロービスで、グロービスという会社はそこで初めて知った。グロービスは、ビジネススクールの運営や個人・法人向けセミナーを行な…

三木雄信著「孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきたすごいPDCA」

本書で主張されていることは非常にわかりやすかった。ソフトバンクが短期間に非常に大きな成長を成し遂げられたのは、他とは少し違ったPDCAサイクルを回していたから、ということだ。何点かそういった他とは少し違う部分、というのが本書でふれられているの…

山崎将志著「残念な人の仕事の習慣」

当初本書はそこまで期待して手に取っていなかったのだが、読んでみると予想を超えて面白かった。題名になっている「残念な人」というのが、仕事のスキルのない人、とのことかと思っていたが、この本では「残念な人」というのを、「作業一つ一つはそつなくで…

チェット・リチャーズ著(原田勉訳・解説)「ウーダループ」

非常に面白い本だった。本書は、タイトルにもなっているウーダループ(OODAループ)についての本である。OODAループは、PDCAサイクルに変わる新しいフレームワークである。もともとOODAループは、アメリカの軍隊で開発されたそうだ。PCDAサイクルが、Plan(…

釘原直樹著「人はなぜ集団になると怠けるのか」

本書は「社会的手抜き」という現象について書かれた本である。集団行動をするとサボる人が出てくる、ということが、「社会的手抜き」と名付けられ、また60年以上にもわたって研究の歴史があるとは全く知らなかった。そのため、とても新鮮に本書を読めた。た…

エドガー・H・シャイン著(金井真弓訳、金井嘉宏監訳)「人を助けるとはどういうことか」

程度や種類の差こそあれ、人を助けるというのは、誰でも日常生活を営む上で当たり前のように行なっていることだろう。しかしそうであるからこそ、人を助ける、というのを真面目に考えだすと難しいところがある。その人のためになると思ってやったことが、そ…

エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ、アラン・イーグル著(櫻井祐子訳)「1兆ドルコーチ」

グーグルやアップルなど、アメリカの有名な企業のCEOのコーチとして知られた、ビル・キャンベルさんについての本。経営者にコーチが必要であるとは、本書を読む前は全く考えていなかったが、本書を読み終わると、むしろコーチをつけていない経営者はまだまだ…

佐宗邦威著「ひとりの妄想で未来は変わる」

本書を背表紙で見たとき、この本は、もっと妄想しようぜ!と、働いている人を鼓舞する本かと思った。でも読んでみると違った。確かにそういう面もあるんだけど、どちらかというと、働いている人が妄想しやすくなるような会社の仕組みづくり、実は面白い妄想…

ハーバード・ビジネス・レビュー編集部編(DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集部訳)「デザイン思考の教科書」

本書ではハーバード・ビジネス・レビューにおいて、デザイン思考をテーマに書かれた論文のうち、読むべき10本と題されたものが集められている。10本の論文を読むことで、デザイン思考をどのように展開していくことができるか、デザイン思考を広めていく上で…

チップ・ハース & ダン・ハース著(千葉敏夫訳)「スイッチ!「変われない」を変える方法」

自分自身の生活や習慣を変えるのは、変えたいことによっては困難な場合がある。ましてや、他人や組織の中で何かを変えたいと思っても、なかなかうまくいかなかった経験を持つ人は多いだろう。本書では、主に他者や組織にどう働きかけることが、変化を生み出…

飯野謙次著「仕事が速いのにミスしない人は、何をしているのか?」

どちらかというとケアレスミスをしてしまう方の人間だと思う。色々な忘れ物をしたり、メールなどで誤字脱字をしたり。なので、時間が十分にあるときは入念に確認をするよう心がけている。けれども、どうしても時間に余裕がなく急いでしまうときはミスが出や…

伊賀泰代著「生産性」

仕事の生産性を高めるというと、どうしてもコストの削減だったり、機械の導入による業務の効率化などを思い浮かべがちだ。確かにそれは一理あるんだけども、それだけでは、生産性を高めるということの一面しかみえていない。この本で著者は、その見落としが…